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物語 †
あなたが偶然ヴェネツィアの街中で助けた令嬢は、元首補佐官アルヴィーゼの妹にして名家オルセオロ家の娘ヴィットーリア。
彼女は、冒険家や芸術家を支援する活動に没頭しており、自ら主催するサロンにあなたを招待してくれるのだった。
16章:誇り高き戦士 †
しばらく航海日数の経過が必要(30日/20〜28日と書かれてましたが28日で未出現を確認)。元首公邸前の向かいの壁にヴィットーリア
- あらすじ
後日、プレイヤー名は、街角でヴィットーリアと再会。
彼女は、マッサワまで船に乗せていってほしいと懇願する。
あの後、アルヴィーゼは再び諜報員を派遣したものの、トルコ軍に阻まれ、宝剣を入手できなかったとのこと。
そのため、ヴィットーリアは、海路からマッサワを目指す策を提案した。だが、これも適任者がいないとの理由から見送られてしまったという。
そこで、かくなる上は男装し、自分でマッサワへ行こうと決意し、家を出てきたのだった。
だが、そんなヴィットーリアに、一人では危険だと声をかける者がいた。ジュリアンである。
彼は、以前に約束した通り、プレイヤー名と三人で宝剣を探しに行こうと提案する。
こうして、プレイヤー名とヴィットーリア、ジュリアンの三人は、宝剣を求め、マッサワへと旅立つこととなる。
長いアフリカ航路を経て、ようやくマッサワに到着した一行。
まずは、街で聞き込みをしてみることに。
だが、街の住民たちは、何かを隠している様子。
何の情報も入らず、途方に暮れていたところ地元の商人が声をかけてくる。
その商人によれば、街の住人たちは、よそ者に情報を漏らさぬよう、トルコ軍から口止めされているとのこと。
大金と引き換えなら、教えてもいいと持ちかけてくる商人。
その信用ならぬ雰囲気に、ヴィットーリアは躊躇するが、他に頼る者もいないと、ジュリアンが取引を了承する。
取引の際に、情報の代価として自分の髪飾りを差し出すヴィットーリア。
プレイヤー名とジュリアンに頼ってばかりの自分に、できることはこのくらいしかないからだと言う。ジュリアンは、その律儀さに苦笑する。
一向は、盗掘家が逃げ込んだという紅海の入口の草原へ向かうことに。
インド洋アフリカ東岸上陸
草原の近くの船着場に到着したプレイヤー名たち。だがジュリアンの姿が見当たらない。
商人に急かされ、二人はやむを得ず、その後をついていく。
商人は、盗掘家を呼びに行ってくるといって、草原の奥地へ。
だが、彼が引き連れてきたのは、盗掘家ではなくトルコ軍の兵士たちだった。端から、プレイヤー名を売り渡す魂胆だったのだ。
ヴィットーリアを連れ去ろうとする商人。だが、その眼前にアフリカの戦士が立ちはだかる。
その背後には、この地に住む異形の動物・象を連れていた。
トルコ兵は、象の巨体の前に、為す術もなく蹂躙されてしまうのだった。
ヴィットーリアは、助けてくれた戦士に礼を言うが、彼は遅れて駆けつけたジュリアンを凝視したまま、返答すらしない。
ヴィットーリアが戸惑っていると、そこに突然、懐かしい声が響き渡る。家族の元に帰ったはずのハルーンだった。
彼の属する隊商が近くを通っていたところ、用心棒の戦士・オグンが突然駆け出した。
そこで、その後を追ってきたところ、プレイヤー名たちに遭遇したのだという。
ハルーンの頼みで、プレイヤー名は、彼の隊商を乗せ、モガディシオまで向かうことに。
17章:災禍の奔流 †
- あらすじ
モガディシオの休憩所にて、ハルーンとオグンにここへ来た理由を説明するプレイヤー名たち。
すると、オグンが、以前に宝剣を持って逃走中の盗掘家を護衛したことが判明する。
すでに盗掘家は、どこかへ旅立ち、行き先も知れないとのこと。だが、彼は別れ際、オグンに一本の剣を託していた。
実は、それこそが、捜し求めている「カリフの宝剣」だった。
オグンは、宝剣を「母なる大樹」の根元に埋めてきたとのこと。
それは、宝剣に絡みつく無数の「欲望」を、大地の力で清めようとする、彼なりの儀式だという。
そこまで聞いたところで、突然、ジュリアンが席を立ってしまう。
オグンの手を借りるまでもなく、自分たちだけで宝剣を探せるというのだ。
オグンを突き放すようなジュリアンの態度にヴィットーリアは困惑する。
いつまで経ってもオグンが港に現れないため、ハルーンが呼びに行く。
しかし、その後は、街のどこにも見当たらない。
一行はやむなく、オグンを置いて出航する。
インド洋アフリカ東岸、南西の大きな木(続いて戦闘となるため戦艦に乗り換え推奨)
広大な草原を踏破し、一行はようやく「母なる大樹」を発見。
ジュリアンはさっそく、掘り返した形跡がある箇所を見つけ出し、発掘を開始する。だが、宝剣は一行に出てこない。
焦る一行に、探し物はここだと声がかかる。
先回りしていたオグンの手には、すでに宝剣が握られていた。
オグンは、ジュリアンが邪魔者たちを消したあと宝剣を一人で手にするつもりだったのだと語る。
呆気にとられる一同。ジュリアンは、その言葉を一笑に付す。だが、オグンはひるまず続ける。
プレイヤー名とヴィットーリアがトルコ軍に襲われていたとき、ジュリアンは二人を見殺しにしようとしていたというのだ。
そのとき、あたりに口笛が響き渡る。
プレイヤー名たちを発見したトルコ軍がすでに周囲を取りかこんでいた。
ひとまずジュリアンへの追及を中断したオグンは手にした宝剣を振るい、血路を開く。
なんとか船着場まで逃げ切った一行。だが、眼前には、トルコ軍のガレー艦隊が待ち構えていた。
敵船に切り込もうとするオグンに、ジュリアンは自分の船を出そうと申し入れる。
着せられた汚名をそそぎたいというのだ。
オグンは、ジュリアンをひとまず信用し、その船に乗り込んで出航。
だが、たった一隻では戦力不足は否めない。
プレイヤー名たちは、加勢に向かうのだった。
重ガレー×4と戦闘
戦闘名声150獲得
名工の大工道具14獲得
何とか勝利したプレイヤー名たちは、モガディシオへ戻ることに。
18章:Au revoir(オルヴォワール)(さようなら) †
- あらすじ
モガディシオに到着するなり、ジュリアンはオグンに宝剣を渡すよう要求。だが、オグンはジュリアンを信用せず、宝剣をプレイヤー名に託す。
立ち込める険悪な空気をはらおうと、ハルーンは隊商の幕舎に泊まっていくよう提案。
一同は、出発の別れを前に、最後の宴を楽しむのだった。
モガディシオ東門スタート
翌日、プレイヤー名が起床したころ、隊商はすでに次の街に向かう準備を終えていた。
ヴィットーリアとの別れを惜しむハルーン。彼はサロンには戻らず、両親と共に行商人として生きようと、心に決めていた。
そのことを後ろめたく思っているハルーンに、ヴィットーリアは、自分のしたいことが見つかったのは素敵なことだと、喜んで見せるのだった。
ハルーンとオグンが去った後、出港準備を終えたジュリアンが戻ってくる。
彼は、最後までオグンの誤解を解けなかったのが心残りだと語り、ヴィットーリアと共に、港へと向かう。
プレイヤー名も、出発しようとしたそのとき、背後から呼び止める声がする。
振り返ると、出発したはずのハルーンが、息急いて戻ってきていた。
どうしても伝えておきたいことがあるというハルーン。実は、彼もオグンと同様に、草原で木の陰に隠れていたジュリアンの姿を見ていたのだ。
しかし、恩人であるジュリアンが、ヴィットーリアを見殺しにするなど信じられず、どうしても言えなかったという。
「もし、ジュリアンが本当に何かを企んでいるとしたら、ヴィットーリアを守ってやってほしい」
ハルーンはプレイヤー名に嘆願すると、再会を約して去っていく。
エメラルド50袋入手
こうして、ジュリアン、ヴィットーリア、プレイヤー名の三人は、それぞれの思いを胸にヴェネツィアへの帰途につくのだった。
ようやく、ヴェネツィアに到着した一行。
ヴィットーリアは、プレイヤー名とジュリアンに約束していた謝礼を支払うと、アルヴィーゼに宝剣を届けるべく、オルセオロ邸へと向かう。
300000D入手
冒険名声200獲得
無事に戻ってきたヴィットーリアの姿に、アルヴィーゼは驚きの表情。
カリフの宝剣を見せると、プレイヤー名が同行したおかげで、ヴィットーリアがジュリアンの手にかからずに済んだと感謝する。
まだ、ジュリアンを疑っているのかと抗議するヴィットーリア。それを遮るように、アルヴィーゼはこう言い放つ。
「こやつは、オルセオロ家を破滅に導くため、現れた男だ。すでに、調べもついている。いい加減正体を見せるがいい。ジュリアン・クラレンス。
・・・いや、ヴェルニエ子爵夫人・マルグリットの息子よ」
ジュリアンを逮捕すべく、夜警隊が踏み込む。
だが、ジュリアンは恐れる様子もなく、自分が何をしたのかと飄々と問い返す。
暴挙ともいえる兄の行いを諌めようとするヴィットーリア。だが、アルヴィーゼは、エマレッタに命じ、ヴィットーリアを部屋から追い出してしまう。
逮捕を命じようとするアルヴィーゼ。ジュリアンは口元に不適な微笑をたたえ、こう言う。
「あの絵を隠すだけでは飽き足らず、今度は私を捕らえようとする・・・。血はあらそえぬということですね。失望しましたよ。ムッシュー・オルセオロ」
言い終えるや否や、ジュリアンの手元から怪しげな煙が立ち昇る。インディアスの民が、密議に用いる眠り薬の煙だった。
煙を吸い込み、倒れるアルヴィーゼに、ジュリアンはこう語る。
「どうかご安心を。この煙は、あなたの命までは奪いません。あなたには、これより幕が開ける、最後の喜劇の舞台に、主役としてお立ち頂かねばならぬのですから」
遠ざかる意思の中で、プレイヤー名は、ジュリアンが去り際に残した言葉を聞く。
Au revoir, mes cheres amis.
(さようなら また会う日まで。我が親愛なる友人たちよ―)
数刻の後、ようやく気がついたプレイヤー名。
ヴィットーリアは、ジュリアンが宝剣を盗んで逃げたという話が信じられない様子。
プレイヤー名に、ジュリアンとアルヴィーゼの間に何があったのかと問う。
すると、アルヴィーゼが入ってきて、ジュリアンが捕らえられるまでは、屋敷から一歩も出ぬよう厳命する。
ヴィットーリアは、反論しようとするが、兄のいつになく悲しげな顔に、思わず言葉を飲み込んでしまう。
ヴィットーリアが出ていった後、アルヴィーゼはプレイヤー名に、今日見たことの一切は他言無用だと釘を刺す。
そして、自分の罪は、いずれトルコとの戦いに決着がついた日にプレイヤー名の手で糾してほしいと言い、一人屋敷を出ていくのだった。
19章:最後の喜劇 †
しばらく航海日数の経過が必要。(30日で出現)
ヴェネツィアの教会前の商人X2にて開始
- あらすじ
後日、プレイヤー名は、アルヴィーゼが「海の総司令官」に就任するとの噂を聞く。
海軍の全権を担う、この役職につくということはヴェネツィアがいよいよトルコとの海戦に踏み切ることを意味する。
住民たちは一抹の不安を感じつつも、新しい総司令に期待を寄せる。
しかし、そんな人々の期待とは裏腹に、当のアルヴィーゼは焦りに駆られていた。
ベドウィンとの連携の鍵を握る宝剣は、いまだジュリアンに奪われたまま。
そんな中、長老派は、トルコの最後通牒に乗じ、講和案を復活させようと画策。
今回の総司令就任は、長老派への牽制とトルコに対する強硬姿勢表明のため、苦慮の決断だったとのこと。
しかし、口さがない人々は、アルヴィーゼの栄転を妬み、「独裁者」「ヴェネツィアのメディチ」と中傷する。
苦悩するアルヴィーゼを、ヴィットーリアは懸命に励ます。
アルヴィーゼは、プレイヤー名に就任式の式典に参列するよう要請。
ヴィットーリアは、家にとって大切な「晴れの舞台」なのだから、自分も参加したいとせがむ。
すると、アルヴィーゼはその言葉に、ジュリアンが宝剣を盗み出してい際に残していった一言を思い出す。
「あなたには、これから幕が開ける、最後の喜劇の舞台に、主役としてお立ち頂かねばならぬのですから」
ジュリアンは必ず就任式に現れる。
そう直感したアルヴィーゼは、夜警隊に厳戒体制を敷くよう命じ、屋敷を出ていく。
不安に駆られたヴィットーリアは、プレイヤー名に、二人の対決を止めて欲しいと懇願するのだった。
元首公邸で、就任式に参列したプレイヤー名。
厳粛な雰囲気の中、式典は執り行われ、アルヴィーゼは元首から、海軍の元帥杖を受け取る。
広場での警備について、再度打ち合わせたアルヴィーゼは、集った群集に誓いを立てるため、公邸のテラスへと向かうのだった。
新たな「海の総司令官」誕生に熱狂する群集。
アルヴィーゼが、歓声に応じようとしたとのとき突如、サン・マルコの鐘楼から、無数の紙片が舞い降り、手にした住民たちは、一斉にどよめく。
それは、アルヴィーゼがグラデニーゴを偽造文書によって逮捕したことを告発する怪文書だった。
「O家の長男A、委員長に就任せしとき、偽りの証拠を以て、G前委員長を迫害せり。
Aの父、O家先代Mもまた、パリ駐在大使たりとき、私欲を満たすため、無辜の子爵夫人を罪人に仕立てり。
己が栄達のため、罪を作り出すこと。これ、O家の呪われし血の為せる業なり」
アルヴィーゼは、文書を撒いた者を捕らえるよう命じる。
だが、鐘楼に夜警隊が踏み込んだとき、犯人の姿はすでに消えており、就任式は、大混乱のうちに幕を閉じてしまう。
一方、これを契機と見た長老派議員たちは、グラデニーゴの疑惑について、再調査を要求。
アルヴィーゼは、権力の頂点から一転絶体絶命の窮地に立たされてしまうのだった。
20章:命の代償 †
しばらく航海日数の経過が必要(6日で確認)
サン・マルコの鐘楼下にて開始
- あらすじ
再びヴェネツィアの街を訪れたプレイヤー名。
街は怪文書の真偽についての噂で持ちきりになっていた。
人々は、口々にオルセオロ家を罵り、アルヴィーゼのみならず、ヴィットーリアまでもが好奇の目に晒されていた。
そんな中、グラデニーゴが釈放され、人々の前に姿を現わす。
グラデニーゴは、陰謀の被害者として住民たちにアルヴィーゼの非道を訴える。
これにより、人々はアルヴィーゼの陰謀が事実であったと確信。
オルセオロ家の前で、抗議行動を開始する。
アルヴィーゼは罪を認めろ、ヴィットーリアは享楽趣味をやめろ、と叫ぶ住民たち。
すると、そこにヴィットーリアのサロンの画家が駆けつけ、住民たちを追い払う。
画家は、住民たちの掌を返したような態度に困惑している様子。
ヴィットーリアは、仕方ないのよ、とつぶやき、プレイヤー名を屋敷へと招くのだった。
彼女は、サロンを解散し、美術品をすべて手放すことを決心していた。理由は二つあった。
ひとつは、自分の贅沢のせいで、これ以上、アルヴィーゼの立場を悪くしないがため。
そして、もうひとつは、グラデニーゴがアルヴィーゼの命を奪わずにおく代償として、美術品の供出を求めてきたためだった。
自分のちっぽけな憧れを捨てるだけで、アルヴィーゼの命が救える、と自らに言い聞かせるように語るヴィットーリア。
画家はその言葉に激昂するが、ヴィットーリアの目に深い悲しみを見て、思わず言葉を飲み込む。
そして、いずれサロン再開の折は必ず戻ってくることを誓い、出て行ってしまう。
悲しみに暮れるヴィットーリアの元に、美術品を引き取りに管財人がやってくる。
ヴィットーリアは、美術品に最後の別れを告げるため、収蔵庫へと向かう。
プレイヤー名を伴ったのは、彼女一人では、別れのつらさに耐えられないためだった。
美術品のひとつひとつを懐かしげに眺め、幼い頃の思い出を語るヴィットーリア。
最後に、最も好きな品であるという、父・マウリツィオがフランスから持ち帰った聖母子画の前へ向かうが、
その絵は、かかっていたはずの場所に見当たらない。
どこに行ったのかと訝しむが、そこに管財人の声がかかる。
すでに運び出しにかかる時間だった。
美術品を満載した馬車は、グラデニーゴの屋敷へ走り出す。
それを見送った、ヴィットーリアは、傍にいてくれたプレイヤー名に深く感謝。
そして、こんなときだからこそ、自分がアルヴィーゼを支えなければと、つとめて明るい表情を作り、屋敷へと帰っていく。
そんな彼女の姿を、運河の向こう岸から眺める男の姿には、まったく気づくことなく−−。
21章:沈黙の出征 †
しばらく航海日数の経過が必要(30日で確認)
ヴェネツィア出航所から
- あらすじ
後日、ヴェネツィアの街は、相変わらずアルヴィーゼの疑惑の噂で持ちきりだった。
そんな中、グラデニーゴが自ら住民たちの前に立ち、事件の判決について、説明を始める。
「公安は怪文書の内容については、事実として認めたものの、偽造文書の出所は不明。
そのため、あの一件はあくまでアルヴィーゼの誤認逮捕としその公職は今後も保障する」
ヴィットーリアが取引に応じたため、グラデニーゴが公安に手を回し、処分を軽くしたのだ。
だが、それを知らぬ住民たちは、アルヴィーゼへの不信をますます強める。
すると、グラデニーゴは、すかさずオルセオロ一党の暴挙は、自分たち長老派が阻止すると誓約。
住民たちの支持を集めるのだった。
プレイヤー名がオルセオロの屋敷へ向かうと、そこには虚ろな表情のヴィットーリアがいた。
彼女によれば、アルヴィーゼは、独断でトルコと戦った愚か者として処刑されるのだという。
聞けば、グラデニーゴが、トルコの廷臣にファイサルが反乱を企てていると密告。
放っておけば、ファイサルの命はないと脅迫したという。
だが、これは明らかに罠だった。
政府の援助なく少数の手勢のみで戦うアルヴィーゼが、トルコ軍に勝てるわけがないからだ。
しかも、彼ら一党が殲滅されれば、グラデニーゴは自らの手を汚さず、政権を掌握できる。
だが、アルヴィーゼは、そんな罠を知りつつも、友の命と、ヴィットーリアの命を守るため、出征してしまったのだという。
アルヴィーゼが、一人でも多くの敵を道連れに、死ぬつもりであることは、明らかだった。
ヴィットーリアは、もはやどうにもならない兄の運命を嘆く。
そのとき、侍女のエマレッタが部屋に駆け込んでくる。
彼女が持ってきたのは、窓に挟んであったという一通の書簡。
それは、アルヴィーゼが隠した聖母子画と交換で宝剣を返したいという、ジュリアンからの手紙だった。
交換場所はボルドーの教会とのこと。
ヴィットーリアは、今はジュリアンの言う通りにする以外に方法はないと判断。
一緒にアルヴィーゼの艦隊を追いかけてほしいとプレイヤー名に懇願するのだった。
22章:勝ち、生き残るために †
- あらすじ
まずは、アルヴィーゼがファイサルと合流したであろう、エジプトへと向かうプレイヤー名とヴィットーリア。
アレクサンドリア休憩所
現地で、ファイサルが少数のベドウィン部族を率いて決起し、ヤッファの城砦を襲撃したとの噂を聞き、現地へと急ぐ。
ヤッファに到着した二人。
アルヴィーゼは、ファイサルと共に、街のモスク跡で作戦を打ち合わせているという。
だが、行ってみれば、ファイサルにヤッファから退去するよう説得しているところだった。
ハイレディン率いる艦隊に包囲されれば、この街に立てこもる軍は、ことごとく殲滅されてしまうことは目に見えていた。
それゆえ、ベドウィン兵には、戦線を離脱し、生き長らえてもらいたいというのだ。
その一方、アルヴィーゼ自身は、トルコ艦隊に奇襲を仕掛け、一矢を報いて死ぬつもりだという。
自分が宝剣を失わなければ、このような事態に至らなかったという、自責の念ゆえの決意だった。
そこにプレイヤー名とヴィットーリアが入ってくる。
ヴィットーリアは、アルヴィーゼにジュリアンからの手紙を見せ、彼が亡き母の形見である聖母子画をどこに隠したのか問う。
アルヴィーゼは、手紙に書いてあることはすべてでまかせに過ぎない。
ジュリアンの母のことも自分はなにも知らないと、否定を繰り返すばかり。
しかし、ヴィットーリアは引き下がらない。
なぜなら、就任式で撒かれた、オルセオロ家についての怪文書にこうあったからだ。
「Aの父、O家先代Mもまた、パリ駐在大使たりしとき、私欲を満たすため、無辜の子爵夫人を罪人に仕立てり」
また、アルヴィーゼがジュリアンを捕らえようとした際、ジュリアンを「ヴェルニエ子爵マルグリットの息子」と呼んでいた。
ヴィットーリアは、ジュリアンの行動は、父マウリツィオとジュリアンの母の間にあった、何らかの過去の因縁によるものと察していた。
だが、アルヴィーゼは、知ったところでどうにもなることではないと、硬く口を閉ざしたまま。
この件は、オルセオロ家の家長である自分の手で決着をつけねばならないと、改めてヴィットーリアに、手紙を渡すよう求める。
すると、ヴィットーリアは、悲しげな表情でこう返す。
「なんでお兄様は、そうやってすべて一人で抱え込もうとするの…?」
アルヴィーゼが、この戦いで死んだとしても、なにもならない。
むしろ、ヴェネツィアの民は、トルコの支配下で路頭に迷うことになる。
ヴィットーリアは、今為すべきことは無駄死にすることではなく、勝って生き残ることだと説く。
一瞬困ったような顔をしたアルヴィーゼは、二人についてくるよう言って、廃院を出て行く。
ファイサルに港湾周辺の守りを固めておいてほしいと依頼するアルヴィーゼ。
彼は、すでにヤッファを拠点にトルコ艦隊を迎撃することを決意していた。
ファイサルは、どのみち、退去令など無視し、防備を固める腹積もりだったと語る。
アルヴィーゼはその頼もしい言葉に深く感謝すると、プレイヤー名にファマガスタの教会までついてくるよう、命じるのだった。
23章:呪われし血の宿縁 †
ファマガスタ教会にて
- あらすじ
ファマガスタの教会に着いた一行。寄贈された聖母子画を前に、アルヴィーゼは言う。
この絵は、オルセオロ家が犯した大罪の証。
父が死んで十年、何度も焼き捨てようとしたが、ついに果たせなかった絵だ、と。
その絵にまつわるジュリアンとの因縁は、二十年ほど前、彼の父マウリツィオが企てた陰謀に端を発していた。
当時、フランス国王のイタリア半島征服の野心に怯えていたヴェネツィア政府は、パリ駐在大使だったマウリツィオに、遠征を阻止せよと命じた。
折りしも王都パリは、新教徒の手により、教会の腐敗を糾弾する文書が街に張り出される事件、すなわち「檄文事件」の渦中にあった。
この事件を利用することを思い立ったマウリツィオは、貧しい印刷工の娘を宮廷に送り込み、複製した檄文を、国王の寝室に貼らせた。
策はまんまと成功し、国王はパリから新教徒を一掃するよう命令。フランスは内乱状態となり、遠征計画は立ち消えとなった。
だが、この事件の背後に何者かの陰謀を読み取ったパリ高等法院は、捜査員を派遣。追及の手は、マウリツィオの近くに伸びていた。
それを逃れるため、マウリツィオは更なる陰謀を企てる。
当時、彼は赴任先のパリで、宮廷女官の未亡人・ヴェルニエ子爵夫人マルグリットを愛人とし、子まで作っていた。
その幼子こそが、後のジュリアン・クラレンスだった。
聖母子画は、夫人がジュリアンと自分をモデルに密かに描かせたものだという。
この夫人との関係は、元よりマウリツィオにとって、危険極まりないものだった。
なぜなら、宮廷女官である彼女との関係が表沙汰になれば、彼はフランスとの内通を疑われ、更迭されてもおかしくなかったからだ。
そのため、マウリツィオは、懇意の法務官を篭絡し、こう吹き込んだ。
国王の寝室に檄文を貼った真犯人は、ヴェルニエ子爵夫人である、と。
たちまち、夫人は逮捕され、ろくな裁きもなく、火刑に処されてしまう。
こうして、望まれぬ子であった幼いジュリアンは母を失い、身元不明の子として、修道院に預けられる。
一方、彼ら母子を切り捨てたマウリツィオは、己の罪の証である聖母子画を携え、祖国の妻と子の元へ帰還したのだった。
そして、彼が栄誉の中、その生涯を閉じた二十年の後、ジュリアンはオルセオロ家の前に現れた。
すべては、自らの呪われた血の宿縁に決着をつけるために−−。
亡き父の罪深い過去。そして、ジュリアンが異母兄だったという衝撃の事実に、ヴィットーリアは愕然とする。
アルヴィーゼはヴィットーリアに、すべてを知ってもなお、ジュリアンに会う覚悟はあるか問う。
長い沈黙の後、ヴィットーリアは静かに答える。
すべてを知った今だからこそ。同じ血が流れているとわかった今だからこそ、なおさら会わなければいけないのだた、と。
アルヴィーゼは、その言葉に深く共鳴し、ヴィットーリアに聖母子画を託す。
そこにアルヴィーゼの部下がやってくる。味方の斥候隊がトルコ軍の艦影を発見したというのだ。
「もしヴィットーリアの身に危険が迫ったときは守ってやってほしい」
一人の兄として切なる願いを述べたアルヴィーゼは、迎撃のため、ヤッファへの帰途につくのだった。
冒険名声200獲得
24章:最期の願い †
ボルドー教会にて
- あらすじ
ボルドーの教会に着いたプレイヤー名とヴィットーリア。
そこにジュリアンが現れる。
約束通り、兵を連れずに来たことを褒める彼の手には、カリフの宝剣が握られていた。
ヴィットーリアから聖母子画を受け取ったジュリアンは、宝剣を差し出すかに見えた。
だが、その刹那、彼はそれを鞘から抜き、ヴィットーリアの胸元に突きつける。
「こうして再び、あなたを裏切るような真似、どうかお許しを。しかし、これも我が身体を流れる血の定めゆえ…」
だが、ヴィットーリアは微動だにしない。
すでに命を投げ出す覚悟をしていたためだった。ヴィットーリアは、自分の命と引き換えとして、最後の願いを持ちかける。
自分が死んだ後、宝剣をプレイヤー名を通じ、アルヴィーゼに渡してほしい、と。
戦いが終われば、アルヴィーゼも自分と同様、命を差し出すはずだと言うヴィットーリアの言葉をジュリアンは、一笑に付す。
だが、ヴィットーリアは言う。
アルヴィーゼは、父の過去を少なからず知っていた。だからこそ、自らの血に逆らうように、正反対の人生を歩もうとしていた。
せめて、トルコとの戦いが終わるまでは、その生き方を全うさせてほしい、と。
だが、ジュリアンは表情を変えることなく、剣を構える。観念し、目を閉じるヴィットーリア。
だが、振り下ろされた宝剣は、ヴィットーリアを斬ることなく、鞘に収められる。
ジュリアンは、自らに言い聞かせるように、こうつぶやく。
「あなたがたが証を立てるところを見てみたいのかもしれません。私の身体に流れるオルセオロの血が、果たして生きるに値するのかを…」
だが、そのとき聖堂に一人の男が入ってくる。
以前、マルセイユの教会にて、ジュリアンと密会していた、オーギュスタンという神父だった。
「肉親の情にほだされたか」
吐き捨てるように言ったオーギュスタンは、ジュリアンから宝剣を奪い取ると、ヴィットーリアに短銃を向ける。
だが、引き金を引いた瞬間、ジュリアンがその前に立ちはだかり、凶弾に倒れる。
ヴィットーリアの悲鳴を聞き、オーギュスタンの手下たちが入ってくる。
なにがあったのかと尋ねる彼らに、オーギュスタンは冷然と言い放つ。
「…ただ、『猟犬』を一匹、天に送り出しただけのこと。穢れた血に逆らえず、『組織』に背いた愚かな『猟犬』をな−−」
オーギュスタンは、部下にプレイヤー名とヴィットーリアの始末を命じ、出て行く。
部下たちが、ヴィットーリアを手にかけようとしたそのとき、倒れていたジュリアンが、かすれた声で、二人に逃げるよう促す。
彼の手元からは煙が立ち上っていた。
それを見た手下たちは、毒草の煙だと恐れおののき、蜘蛛の子を散らすように逃げ去ってしまう。
ジュリアンは、この煙が干し草を使った虚仮脅しであると自白すると、再び床に倒れこむ。
腹部から、ひどい出血をしていた。
ヴィットーリアは、プレイヤー名と共に、街へ医者を探しに出るのだった。
25章:Le Chien de meute(猟犬) †
- あらすじ
幸い、街には名医として名高いパレの屋敷があった。パレの外科手術で、ジュリアンはなんとか一命を取り留める。
ヴィットーリアは、オーギュスタンが持ち去った宝剣を取り戻すには、ジュリアンの回復を待ち、居場所を聞くしかないと語る。
そのとき、奥の寝室から、物音が響く。
駆け込むと、絶対安静のはずのジュリアンが立ち上がろうとしていた。
一人、オーギュスタンのところへ向かおうとするジュリアン。プレイヤー名とヴィットーリアは、オーギュスタンが何者なのかを尋ねる。
だが、ジュリアンは口を閉ざしたまま。
ヴィットーリアは、自分たちもオーギュスタンと会うという目的は同じだと諭す。
ジュリアンは重い口を開き、その過去について語りだす。
彼の育ての親であるオーギュスタンは、新教徒の過激派を名乗っているが、その実は盗賊団の首領だという。
彼は二十年前、高等法院の捜査官として、「檄文事件」の捜査を担当していた。
だが、何者かの隠蔽工作により、捜査は中断され彼は更迭。その直後、刺客に襲われてしまう。
なんとか生き延びた彼は、自分を切り捨てたフランス王家に復讐を果たすため、盗賊団を組織。
新教徒の過激派を騙って、旧教の街を襲うなど、国内の宗教対立を煽る活動を続けていた。
そんな中、オーギュスタンは「檄文事件」の犯人として死んだ貴族夫人の隠し子が生きているとの噂を聞く。
彼は、ジュリアンを修道院から引き取ると、徹底的な教育を施し、「檄文事件」の真相究明のための尖兵として育成。
フランスの社交界に送りこみ、事件の関係者たちを探しだして、始末していった。
そして、ついに事件の黒幕がオルセオロ家であったことを突き止めると、あえてその血を引くジュリアンに復讐を命じたのだった。
すべてを語り終えたジュリアンは、怪我を押し、オーギュスタンの元への案内を買って出る。
オーギュスタンが向かっているのは、彼がインディアスの地に築いた砦とのこと。
彼はそこに、宗教対立で、祖国を追われた新教徒たちを受け入れ、いずれフランス王家と戦うための私兵として組織しているのだという。
アスクレピオスの薬湯10獲得
一行は、その砦があるカイエンヌと呼ばれる地へ向かうのだった。
カイエンヌに到着した一行。
ジュリアンは、プレイヤー名を伴い、オーギュスタンの所在を探りに向かう。
砦にいた手下に尋ねると、フランスからの帰りがけに、サントドミンゴ沖でフランス海軍を装い、イスパニアの輸送艦隊を襲っていることが判明。
フランス王家を外交的に孤立させるための工作だという。
プレイヤー名の船でサントドミンゴ沖へ向かうと、そこにはたしかにフランス海軍を装う、オーギュスタンの艦隊がいた。
ジュリアンが生きていることを知ったオーギュスタンは、攻撃を命じる。
戦闘用ガレオン×5と戦闘
白兵:突撃、防御、戦術。砲撃:水平。前回と違いジュリアンは砲撃思考なので彼に任せていては終わりません
大型ガレオンクラスならば船尾楼X2などで十分拿捕できます
だが、プレイヤー名の活躍により、見事返り討ちに。
短艇で脱出したオーギュスタンは、サンドドミンゴの港へ逃げ込む。
戦闘名声250獲得
名工の大工道具14獲得
街中に血痕を見つけた一行は、その後を追って郊外の森へ。
だが、森に足を踏み入れたところで、隠れていたオーギュスタンが飛び出し、ヴィットーリアを人質にとる。
「昔から汝にあれほど教えていたではないか。敵を追い詰めた時こそ、最も己に油断が生じやすい時だと…」
船へ案内するよう命じるオーギュスタン。
だが、ジュリアンは、その眼前に立ちはだかり、彼が自分を『猟犬』と呼んだことに触れ、こう問いかける。
「私はこれまで、あなたを師として、親として慕って参りました。しかし、私はしょせん、あなたの復讐心、そして野心を満たすための道具に過ぎなかった。
あなたはそうおっしゃるのですか?」
だが、オーギュスタンは、口元に冷淡な笑みを張り付かせたまま、こう答えるのだった。
「…愚問だな。拾い上げたときより汝は、我が使命を為すための『猟犬』。
穢れたオルセオロの血を持つ汝にここまでの恩を施したのも、その牙があってのことだ」
その牙すら失った今、生きる価値もない。
オーギュスタンがあざけり笑おうとした、そのとき、不意の銃声が響く。
ジュリアンが相手の虚を突き、懐の短銃を撃ったのだ。
それは、かつてオーギュスタン自身が彼に授けた殺人術だった。
胸を貫かれ、もの言わぬオーギュスタンの骸に、ジュリアンは悲しみに満ちた目でつぶやく。
「もし、ただ一言でも、あなたが私を息子として愛しているとおっしゃってくれたのなら…。
きっと私は引き金を引くことなど、できなかったでしょう」
取り戻した宝剣を、プレイヤー名とヴィットーリアに託すジュリアン。あなたがたの戦を見届けさせて頂くと言い、二人に別れを告げる。
ヴィットーリアは、引き止めようとする。
だが、ジュリアンは、まだ血の宿縁に従うべきかあるいは従わざるべきか、迷っていると言い残し走り去ってしまうのだった。
26章:遥か宿願叶う日 †
- あらすじ
プレイヤー名とヴィットーリアは、アルヴィーゼが戦うヤッファへと急ぐ。
ヤッファ沖に到着すると、まさにアルヴィーゼがトルコ艦隊を相手に、激戦を繰り広げているところだった。
重ガレー×10と戦闘、撤退or敗北でもイベント進行
重ガレー120人乗りATK105DF90。白兵:轟音弾、砲撃:弾道・速射
(勝利時?)名工の大工道具16獲得
その戦火をかいくぐり、無事入港すると、ちょうど、アルヴィーゼとファイサルも帰投したところだった。
彼らは、トルコ艦隊の動きを訝しんでいた。攻めてきても遠方から砲撃ばかり。
あれが本当に、かの海賊王ハイレディンに率いられた艦隊なのか、と。
久々に兄との対面を果たしたヴィットーリアは、宝剣を差し出す。
ファイサルは、これで決起を躊躇していた首長たちも、力を貸すに違いないと喜ぶ。
アルヴィーゼが二人に感謝すると、ヴィットーリアは、ジュリアンが自分の血の宿命を受け入れるに値するか、
確かめたいと言って宝剣を返してくれたことを伝える。
アルヴィーゼは呆れたような顔をしつつも、宿命など、己の心の持ち様で変えられるものだと、
同じ宿命に翻弄された者として、ジュリアンの胸中を思いやるのだった。
200000D入手
冒険名声300獲得
宝剣は無事入手できた。
次なる問題は、ベドウィン首長たちをいかにこの地へ呼び寄せるかだった。
ファイサルは、自分が直接宝剣を見せ、説き伏せねば、立ち上がるまいとし、カイロへ向かうことを決意。
プレイヤー名に船を出してほしいと願い出る。
プレイヤー名が、ファイサルと共に出航しようとすると、そこにアルヴィーゼがやってくる。
わざわざ見送りは不要だと言うファイサルに、アルヴィーゼは言う。
「これでようやく、我らが宿願が叶うかもしれんなと思ってな」
ファイサルはなにを寝ぼけたことを、と笑う。
彼は言う。すべてはこれからなのだ、と。
スエズを制し、砂漠の民の国を作る。そして運河を通し、商いを行う。その間もトルコとの戦いは延々と続くことになる。
アルヴィーゼは、その言葉に改めて気を引き締めて二人の出発を見送るのだった。
カイロに到着した二人。まずは、休憩所の主人を通じ、首長たちに取り次いでもらうことに。
主人は、ファイサルの出現に驚くも、彼の頼みを快く引き受ける。
二人が休憩所にて、首長たちの使いが到着するのを待っていると、不意にファイサルが黙り込み、近くに座る客たちの話に耳を傾ける。
彼らの話によれば、マジョルカ沖でハイレディンが何者かの騙まし討ちに遭い、負傷。
これが原因で、トルコ艦隊との合流が遅れ、ヤッファ沖に派遣された鎮圧艦隊もしばらくは攻勢に出られないとのことだった。
ファイサルは、ヤッファへ戻ったら、この件をアルヴィーゼに伝えるようプレイヤー名に依頼するのだった。
そこにようやく、使者がやってくる。首長たちは対岸の砂漠にて待っているとのことだった。
首長たちは二人を歓待。ファイサルは宝剣を彼らに見せ、挙兵への参加を促す。
これさえあれば、スエズの民はファイサルを支配者として認める。
戦いで功を立てれば、建国の功労者として、末代まで讃えられることも夢ではない、と。
ファイサルの言葉に首長たちは、参加を快諾。
さっそく、部族の者たちに報せ、戦の準備を始めるという。
ファイサルは、首長たちに請われ、彼らと援軍を率い、ヤッファへ合流することに。
プレイヤー名は一足先にアルヴィーゼの元へ戻ることとなる。
砂漠を後にしたプレイヤー名。
船着場にて出港準備をしていると、砂漠から一発の銃声が響くのを聞く。
だが、同じくその音を聞いた案内人は、おおかた砂漠の匪賊たちが騒いでいるのだろう、と笑うのみだった。
27章:終局の奇襲作戦 †
- あらすじ
ヤッファに帰還したプレイヤー名は、アルヴィーゼにハイレディンが負傷し、合流していないことを告げる。
それを聞いたベドウィン兵は色めき立ち、敵艦隊に奇襲をしかけようと提案。
だが、アルヴィーゼはその提案を却下する。
なぜなら、奇襲を成功させるには、彼らの手持ちの船は、あまりにも少なかったからだ。
そのとき、ヴィットーリアが、沖合に艦隊が現れたとの報せを持ってくる。
まさか敵襲かと、港へ駆けつける一同。だが、現れた艦隊はフランスの海軍旗をつけていた。
入港してきた軍人たちに、用件を尋ねるアルヴィーゼ。
彼らはフランスの母后より命を受け、アルヴィーゼと共に戦うよう参上した、マルセイユ駐留艦隊だという。
自分たちが、ここで戦っていることを、なぜ母后が知っているのか、アルヴィーゼは訝しむ。
だが、軍人たちも、急な命令で詳しい事情は何も聞かされていないという。
ともあれ、心強い援軍を得たアルヴィーゼは、緊急作戦会議を開くため、
プレイヤー名を伴い、モスク跡へと向かうのだった。
会議の場で、アルヴィーゼは、フランス海軍の参戦をこの戦いにおける最大の好機ととらえ、奇襲作戦を発令する。
それは、ヴェネツィア艦隊が敵戦列を突破し、さらにはフランス艦隊が突撃し、旗艦を撃沈するという波状攻撃だった。
兵たちから、不安の声があがる。アルヴィーゼはプレイヤー名が仕入れてきた、ハイレディン負傷の情報を明かし、こう叫ぶ。
「ハイレディンなくば、トルコ海軍など烏合の衆に過ぎん! 貴公らは地中海に勇猛をもって鳴らした名将揃い。
今こそ、地中海を奪還すべく、我らの力、見せつけてくれようではないか!」
この言葉に兵たちは、大いに奮い立つのだった。
出撃を前に、アルヴィーゼは、ヴィットーリアにファイサルの帰還を待っているよう命じる。
ヴィットーリアは、プレイヤー名とアルヴィーゼの武運を祈り、その背を見送る。
トルコ艦隊がベイルート沖に停泊しているとの情報が届くと、アルヴィーゼは艦隊を進発させる。
ガレアス×1、重ガレー×9と戦闘
ガレアス×3、重ガレー×7と戦闘
二連戦
トルコの大艦隊を発見したアルヴィーゼは、攻撃を命じる。突然の敵襲に狼狽するトルコ兵たち。
ヴェネツィア艦隊とプレイヤー名の活躍により、敵隊列は崩壊する。
アルヴィーゼが自ら剣を執り、敵をひきつけている間に、プレイヤー名とフランス艦隊が敵陣中央に突入。
死闘の末、旗艦を撃沈されたトルコの大艦隊は、散り散りに壊走していくのだった。
名工の大工道具22獲得
戦闘名声400獲得
28章:戦いの帰結 †
- あらすじ
大勝利を物にし、意気揚々とヤッファへ帰還した一行。
アルヴィーゼは、プレイヤー名とフランス艦隊の活躍に深く感謝し、報酬として戦利品を差し出す。
それを受け取ったフランス艦隊の面々は、次の任務があると、本国へと帰還していくのだった。
250000D入手
彼らを見送ったアルヴィーゼは、守備を任せていたベドウィン兵たちの姿が見当たらないを訝しんでいた。
そこにヴィットーリアが茫然自失の態で現れる。
彼女は涙を流しながら、プレイヤー名とアルヴィーゼにこう言う。
「…ごめんなさい。突然のことで…。私、なにもできなかった…」
なにがあったのか尋ねるアルヴィーゼ。そこに、聞き覚えのある声が響く。
「ベドウィン兵の方々には退去して頂きました」
現れたのは、グラデニーゴだった。
彼はアルヴィーゼたちが出撃している間に、ヤッファに上陸。
ヴェネツィア兵だからと油断しているベドウィン兵たちを突然攻撃し、壊走させたというのだ。
アルヴィーゼたちに武装解除し、ヤッファを去るよう迫るグラデニーゴ。
アルヴィーゼは激怒し、ファイサルが戻ってきたとき、どう弁解するつもりだと詰め寄る。
その言葉をせせら笑うグラデニーゴ。
彼は、アルヴィーゼが戦いを進めている間も、トルコとの講和交渉を続けていた。
その中でスルタンが、是が非でもカリフの宝剣を手に入れようとしていることを知ると、これに目を付け、ベドウィンの首長たちをひそかに買収。
もし、ファイサルが宝剣を手に入れた場合は殺して奪うよう、裏で手を回していたのだった。
その結果、ファイサルは首長たちに暗殺され、宝剣はグラデニーゴの元へ。
宝剣を献上されたスルタンは、ベドウィンをヤッファから駆逐することを条件に、講和を受け入れたという。
戦友の死。そして国のため、民のために夢見たスエズ運河計画の突然の終焉。
アルヴィーゼは、怒りと絶望を込め、手にした短銃をグラデニーゴに向ける。
だが、グラデニーゴに伴われた、ヴェネツィアの軍人たちが、これを制止する。
全権大使のグラデニーゴを撃てば、アルヴィーゼだけでなく、ヴィットーリアやプレイヤー名をも斬らねばならないというのだ。
銃を地面に叩きつけるアルヴィーゼ。
それを見たグラデニーゴは、満足げに笑いながら去っていくのだった。
軍人たちによれば、今回の決定はグラデニーゴの一存によるものではなく、元首以下、十人委員会の総意とのこと。
今はトルコと全面的に張り合う冒険よりも、国内産業を充実させることが重要だという。
元首はアルヴィーゼに恩赦を与え、カンディア前線基地の防衛隊長に任ずるという。
だが、そんなものは、体のよい厄介払いであることは火を見るより明らかだった。
アルヴィーゼは、たとえ自分一人でも、ヤッファの拠点を守り抜くと宣言。
すると、軍人は悲しげに言う。そうなれば、同胞が相争い、無駄な血を流す事態になる、と。
アルヴィーゼは、自分とファイサルが、グラデニーゴの掌で踊らされていた事実に絶望。
その日のうちに、カンディアへ発つことを告げると、共に戦ったベドウィンの戦士たちへの弔うため、港とは逆の方向へと去っていく。
軍人たちは、アルヴィーゼの勝手な行動を止めようとする。ヴィットーリアは、そっとしておいてあげてと止める。
だが、それでも退去させようとする軍人たちに、ヴィットーリアは、こうつぶやく。
これ以上、私たちを失望させないで、と。
その深い悲しみと静かな怒りに満ちた言葉に、軍人たちは思わず黙り込むと、武器を収め、去っていく。
ヴィットーリアは、自分もアルヴィーゼと共に、カンディアへ行くという。
たとえどんなに強い人でも、本当に悲しいときには、誰かが傍にいなければ、耐えられない。
ちょうど、ヴィットーリア自身が、自らの夢を捨て、サロンを閉じた際、プレイヤー名がいなければ耐えられなかったように。
ヴィットーリアの首飾り入手
ヴィットーリアは、いつか悲しみが癒え、互いに微笑むことができるようになった日に再会しようと約束し、去っていくのだった。
こうして、ヴェネツィアはトルコと講和を結び、アルヴィーゼとファイサルによるスエズ運河計画は消滅。
スエズ地峡近郊における激戦は、公式文書には記されることなく、アルヴィーゼはカンディアへと左遷。
一方、グラデニーゴは、無血で講和を成立させた英雄として、本国へと凱旋したのだった。
29章:救国の英雄 †
- あらすじ
後日、ヴェネツィアへと帰還したプレイヤー名を見た住民たちは、なにやら噂話をしている模様。
街に入るなり、役人がやってきて、元首公邸への出頭を命じられる。
元首は、プレイヤー名のヤッファでの活躍を讃え、多額の報酬を与える。
だが、その態度はどこか、よそよそしい。
なんでも、十人委員会に突然欠員ができ、後任にカンディアに駐屯するアルヴィーゼが選ばれたというのだ。
プレイヤー名は、元首の真意もわからぬまま、アルヴィーゼへの辞令を届けることに。
1000000D入手
公邸から出てきたプレイヤー名を待っていたのは、住民たちの歓迎だった。
プレイヤー名とアルヴィーゼを、救国の英雄だと讃える住民たち。逆にグラデニーゴに対しては、天罰が下って当然だと非難している。
事情がわからず、なにがあったのかを尋ねるプレイヤー名。
商人は、一月ほど前の話を始める。
グラデニーゴは、トルコと講和を結んだ英雄として帰還。一時は元首から、次期元首に指名されるほどの勢いを誇っていた。
ところが、そのことを住民たちに報告している最中、急に倒れ、そのまま死んでしまったという。
しかも、その際、鐘楼から再び怪文書が撒かれ、そこにはこう書いてあったという。
「我らベドウィン兵一同、首長の無念を晴らすため、この者に報復を果たせり」
この怪文を裏付けるかのように、グラデニーゴの死因は、服に仕込まれていた、砂漠のサソリの猛毒だったという。
また、それから数日後、エジプトから来た商人がアルヴィーゼのヤッファ近海での戦いについて、噂をしていた。
そのため、人々が事実関係を調べた結果、講和の真相が判明。今や、政府関係者以外は、誰も公式発表を信じていないとのことだった。
だが、そこに役人が現れ、いい加減なことを吹聴するなとしかりつける。
たちまち、逃げ去る住民たち。
その様子を物陰から眺めるジュリアンは、これでもはや、この地に思い残すこともない、とつぶやき、姿を消すのだった。
カンディアへ向かうと、アルヴィーゼは、艦隊を率い、軍事演習に出ているところだった。
そこにヴィットーリアがやってくる。
アルヴィーゼの十人委員会復帰を聞いた彼女は、にわかに信じられない様子。
そのとき、港から騒がしい声が聞こえてくる。
演習に出ていたアルヴィーゼが、帰還したのだ。
30章:黄昏の都に捧ぐ †
- あらすじ
港では、アルヴィーゼが駐屯兵たちの不甲斐なさに憤慨していた。なにしろ兵は、実戦経験のない新兵ばかり。前線基地がこの有様では、本土を守ることすらままならないことは目に見えている。
プレイヤー名に自らの置かれた立場を自嘲的に語るアルヴィーゼ。
十人委員会に復帰せよとの事例を受け取ると、それがグラデニーゴの姦計なのではないかと疑う。だが、そのグラデニーゴが死んだと聞き、さらに愕然とする。
ヴィットーリアが、鐘楼から怪文書が撒かれたことに触れると、アルヴィーゼは一連の事件が、ジュリアンの仕業だと確信する。
彼は、ヤッファでの援軍も、ジュリアンが母后に働きかけた結果だと察していた。
これから、どうするつもりかと尋ねるヴィットーリア。アルヴィーゼは、腐敗した今の十人委員会に戻るつもりはないと答える。
だが、ヴィットーリアは問いかける。本当にそれでいいのか、と。
このまま行けば祖国は遠からず滅びることは、アルヴィーゼにはわかっていた。
だが、彼の心にはファイサルたちを救えなかった悔恨がわだかまっていたのだ。
しかし、ヴィットーリアは言う。だからこそ、あなたは戻らなくてはいけないのだと。
ファイサルは、死ぬ間際、トルコとの戦は続き、宿願を考えるのは、先の話だと言っていた。
アルヴィーゼには、その意思を継ぎ、少しずつでも前へ進む責任があるというのだ。
アルヴィーゼは、自らに課せられた責務の重たさを痛感しつつ、本国への帰還を決意するのだった。
ヴェネツィアに到着した一行は、住民たちの熱狂的な歓迎を受ける。
さっそく、元首の元へと呼び出されたアルヴィーゼは、いつか、ファイサルとの約束を果たすためそして、気まぐれな祖国の民を守っていくため、生涯をささげることを誓い、公邸へと向かう。
その後姿を見届けたヴィットーリアは、肩の荷が下りた思いだった。だが、それは同時に、彼女が目指すべきものを失ったことも意味していた。
もはや、彼女が夢を賭けていたサロンは、この町に存在しないのだ。
だが、そこに懐かしい声が響き渡る。駆け寄ってきたのは、サロンの芸術家たちだった。
彼らは、ヴィットーリアに再び一緒に夢を追おうと持ちかける。
ヴィットーリアは、プレイヤー名にサロンを再開することを宣言。
いつの日か、この町を芸術の街にし、人々の心に安らぎを与えられるよう、自らも一歩ずつ前へ進んでいくことを、改めて心に誓うのだった。
聖マルコ獅子紋章入手(イベント終了後、アイテム欄に自動的に入手される)
重要人物 †
- ヴィットーリア・オルセオロ(サロンの主催者)
- アルヴィーゼ・オルセオロ(元首補佐官)
- ハルーン(ムスリムの少年、財宝発掘家の卵)
- グラデニーゴ(十人委員会委員長)
- ファイサル(ベドウィン首長)
- ジュリアン・クラレンス(フランスの財宝探索家)
- オグン(アフリカの戦士)